Someone Like You

リーダーシップの旅に出ている彼。 『社会の役に立ちたい』 もがく、とある日本の若者。不定期に書評とか戯言とか。

【書評】うまくいっている人の考え方

 

今回で2度目のブックレビューはこれ。なかなか続けない。

 

簡単に読める自己啓発本として、あまたあるこの種の本の中では、この本が比較的、端的に的確に幅広く、癖なく納得のいく意見を網羅している感じがした。

 

一方、正直なところ、自分の気持ちの中で大きな変化はなかった。改めて、記載されている気持ちの持ちようになることは大事であると確認できた程度で、驚くまでには至らなかった。

 

これまで学生時代から、多くの自己啓発書に浸ってきて、それぞれの言葉の重要性は頭で派それを認識している。

だが、日々の一挙手一投足でこれらを意識していけるかが、難しい。そういう意味で、これら大事な言葉を要約してくれている意味で、常に忘れてはならないハンドブック的な役割にはなるかもしれない。

 

この著書のテーマのひとつとして、『自尊心をどう高めるか』ということがあったと思う。自尊心、つまり自分を好きになり、他人と同じように自分も素晴らしい人生を創造する人間だと信じる気持ちのことである。違う言葉を使うと、自己肯定感を持つ、ありのままの自己を尊重し受け入れる態度、とも言える。自尊心を高め、自らの生きる活力を沸き立だせていくことが、生きる上では重要であるということだろう。

 

人間誰しもが成長の過程において、自分に対して悪感情を抱きたくなるような不快な経験をすることがあるはずだ。自ら自分と人と比較したり、人から指摘を受けたり、自分の目標が達成できなかった時、人は自らに失望をする。それが行き過ぎると、欠乏症や摂食障害などの精神障害や自殺を引き起こすことさえある。

自尊心が崩れたことが主因で、うつ病になった友人仲間を何人も見てきた。そんな中、彼らは共通して「自分に自信をなくしている」状態になっている。崩れてしまった自尊心を立て直すことは、医学的にも相当難易度が高いと聞いている。

 

 

ただ、傷ついた程度の自尊心を取り戻すのはそんなにむずかしいことではない。要は、自分に対する考え方を修正すればいい。そのためには、自分の人生は自分で創造できると確信し、生まれつき持っている自分の価値に目を向けることだと思う。これは後ほどの設問にも紐づいてくる。

 

この本が伝えてくれることは、我々人間は、自分の価値や自信を、自分でとりもどさなくてはならない、自分で自分の価値を守らなければならないということである。結局のところ、自分は価値が低いという社会からの洗脳、叩き込まれた思い込み、価値観というものからいかに脱却するかが大事なのである。人ひとりひとりにはそれぞれのストーリーがあり、意味がある。他人から認められるものではなく、自分で認めるものなのである。

 

自分の自尊心を貶めるだけではなく、他人に認められないと価値がないという思い込み、他人や外界が感情の原因という思い込み、他人を変えなければ私の不快感は去らないという思い込み、競争に勝たなければ価値がないという思い込み、そういった多くの偏った思い込み・信念によって私たちは自尊心や自信を損なっていってしまう。そういった環境に自らがいることを認識させられる著書だった。

 

話が少し逸れてしまったが、私自身の話を少し記述すると、私自身は元々、自己確信を強く持っているタイプで、リクルートに入社する際も「お前は根拠がない自信を持てる奴」と言われてきた。自己確信を持っている人のタイプとして、「リスクをとって新しいことに挑戦し、最も重要なことについて成果を出すことができる」「心の奥底で、自分の強みを強く理解している」というものがあるようだ(出所:ストレングスファインダー)

そんな自分のタイプも相まって、自尊心を持て、と言われても「そんなの当たり前」というのが素直な反応であり、何も難しいことはなかった。

 

ただ、学ぶことが全くなかったというとそれも違っていて、いくつか心に残ったフレーズがあった。いくつか挙げると、

 

・相手の長所を何度もほめてあげれば、その人の長所は磨きがかかるし、逆にあら探しをすれば、いくらでも見つかる。

 

・自分が心から楽しめることをするための質の高い時間を、少なくとも30分は確保する。

 

このあたりの、習慣化できそうでできないことは、改めて大事にしたいと思っており、早速自分の生活に組み込めるようにしたい。

 

こんな感じのハンドブック。