Someone Like You

リーダーシップの旅に出ている彼。 『社会の役に立ちたい』 もがく、とある日本の若者。不定期に書評とか戯言とか。

長期休暇17日目

 

本日で、ロンドン生活も最終日。

閉会式も終わり、街は元のロンドンに戻りつつあるようだ。

 

朝から名所を散策し、昨日までは大混雑していた場所に誰もいない寂しさを機と感じた。

 

今日は、大学時代の同級生と数年ぶりの食事と土産物デート。

彼女は、オリンピック期間中、マルチケアセンターでドクターをやっていた。

そんな立場からの視点や、個人の将来について、日本全体やスポーツ界の今後についてなど、熱い談義ができた。

 

昨日の話の続きにもなるが、

やはりスポーツ界は、このままでは、アメリカや中国のような結果は出せないだろうし、メダルの数は過去最多かもしれないが、今後の世界と対峙したときに躍進は難しいだろう、と感じた。

 

特に、選手たち(日本人特有だと思うが)のキャリア教育の足らなさと、

経営者感覚の優れている方が少ないことが顕著に出ていると感じた。

 

 

国内においては、ぬくぬく育てられるレールに乗りながらも、その駅ごとの競争に勝ち抜き、レールから落ちないように、トレーニングし、次の勝負に備えていく。

 

一方、そのレールから外れたり、違うレールに乗ろうとすると、

それはルーズを意味し、また同じレールに乗ることは相当厳しい(ような雰囲気になる。実際はリトライは可能なはずだ)

 

おそらくそれはスポーツに限らず、日本のキャリア観、仕事への向き合い方に似ている。

 

日系企業においては、華やかしいレールに乗れるよう、幼少時から努力を勧められる。

いい高校に入り、いい大学に入り、有名企業に入る。

そうすれば、給料も名声もだんだんと上がっていき、立派な家が建ち、家族も安泰、幸せな生活を送れる。

 

だからこそ、なんとしてもそのレールから降りることはあってはならないし、

そのレール上ならば、どんなことも楽しく感じるように、思わなくてはならない(無自覚な人が大半)

 

自分の生活を疑う余地を持ってはいけないのだ。

 

だからこそ、守る。

 

*口うるさい上司にもぺこぺこしながらも、酒の席では愚痴を言う。

*給料も上がらない、仕事もなかなかうまくいかないのに、夜中遅くまで働き、自分との時間、家族との時間を削っていく。長期休暇なんて上司にいえない。

*仕事がうまくいけば、同僚たちから賞賛される。みんなから褒められたい。

 

こんな状況下で、仕事中心の生活を送っている日本人。

会社がプライオリティの頂点にあり、仕事を守る。

 

ただ、本当にそれでいいのだろうか。

その守っている仕事が、価値がなくなったときに、我々はどうするのか。

唯一信じるものが信じられなくなったら。

 

そうなったときに、誰のせいでもない、誰にしがみつくでもない、

自分で自分の生活を作っていかなくてはならない。自分で自分の人生を決めなくてはならない。

自分の人生を自分で決めてきた日本人は、いったいどれだけいるのだろうか。

私含め、ほぼ9割以上はそんな自覚を持たずして、生きてきたように感じる。

 

スポーツ選手も全く同じだ。

コーチも、給料も、所属チームない状態で、

自ら生計を立て、レースに勝ち続けることができる選手が、今何名いるのだろうか。

最近では野球選手やサッカー選手がようやく挑戦し始めたが。

 

そんな状況下を変えるサポートをしてみたいと少し感じるし、

ビジネスの可能性も見えた。これから、こっち方面の人脈も作ってみようと思った次第だ。

 

 

そんな話の延長から、スポーツ関連の様々な協会や組織の話を聞いた。

スポーツ科学部で学んだときも同じようなことを聞いた気がしていたが、やはりこの業界は経営者感覚が疎い。体育教育からの脱却ができていない。

 

本当に勝負の世界でグローバルに戦っていくのならば、

勝つための全体シナリオを描くビジョナリーさが必要だと思う。

そのビジョンに対して、アクションプランを見定め、必要な資源を投下する。

 

ビジネスでは至極当たり前なことであるが、

どうもこのサイクルが日本スポーツではうまく回っていない気がしてならない。

 

何が問題かは、これから調べたいが、一番は「人材」な気がしてならない。

頭が回る人と、アクションできる人が、あまりにも足りない。

もちろん、両輪回せる人はいない。(いるかもしれないが、まだ檜舞台に登場していない)

 

その人材のプール、育成はスポーツ界発展には急務である。

競技力向上のアプローチとして、医科学的な手法は充実しているように感じる。

あとは、商業的アプローチと文化教育的なアプローチ、法的アプローチだと。

 

その問題意識を持った以上は、自分がやらなきゃ誰がやると思ってしまった。

そして、やれるんじゃないかという自信も。

 

帰国したら、少し具体的なアプローチもしてみようかと。

おもしろくなりそうです。